元は中国のもので、中国語ではジーと読む笄(こうがい)は髪を掻きあげてまげを作るための装飾的な結髪具です。頭部から長細い二本の足が出たイチョウの葉のような形をしているか、棒形のものが一般的です。最高級品は鶴のすねの骨で作ったもので、好事家などに頭痛のまじないにもなると好まれたそうで、木製、象牙製、鼈甲製、金属製、牛や馬のひづめなど多岐にわたる素材が使われます。小柄、目貫とともに三所物と呼ばれ、日本刀の付属品として一緒に腰にさして携帯することが多いものです。形状が簪とよく似ているので混同されがちですが、ルーツはまったく別で新石器時代の遺跡から玉笄、銅笄、骨笄と考えられる出土物があり、当時から様々な材質のものが使われていました。結髪の根に挿すもので、一本しか使わず、髪型によっては省かれ、本来は髷の根を固定する実用的な道具でしたが、江戸後期の複雑な結髪になると用途は後退していきました。