概要

 既婚女性が着用する最も格の高い礼装である留袖(とめそで)は、和服の一つです。西洋のイヴニングドレスに相当するもので、着物の格においては第一礼装になります。若年層が着用する振袖の長い袖を結婚後に留めて短くし、身八口を縫い留める習慣が江戸時代にあり、元々はこれらの着物を柄いきに関わらず全てを「留袖」といっていました。現在「留袖」と呼ばれているものは下半身部にのみ模様の入った着物「江戸褄」です。既婚女性が親族として参加する結婚式などで着用することが多い地色が黒のものを「黒留袖」、それ以外のものは「色留袖」と呼ばれ、その着用目的などにより、入る家紋の数が増減します。本来は既婚女性のものですが、近年では未婚女性が礼装として着ることがあり、これは今でいうアラフォー世代の未婚女性が振袖を着るのが躊躇われる場合など、年齢相応の落ち着きを表わすためということで着られるようになったという経緯があります。